夕食後、先生が血液検査の結果の説明、および次の治療予定について説明に来られた。
その前に血液検査の結果の見方を先生に聞く。現在の治療状況では、白血球(WBC;white blood cell)数が増えていれば良いと考えるのかと質問すると、「白血球数は白血球を増やすノイトロジン(Neutrogin;G-CSF)を注射しているので上がって来なければならない。それよりもノイトロジンで増加しない血小板(PLT:platelet)が自力で50,000位の値に上昇しているかどうかで治療が順調に進んでいる(血球が作られ始めている)か、Aコース終了かどうかを見極める目安の1つにしている」といった内容の話しをされた。ちなみにこの病院では、血小板は正常値130,000-390,000に対し、20,000以下になると血小板輸血(blood transfusion)をする目安にしているという事だった。
ところで今の治療では白血病細胞(leukemia cell)を叩いて叩いて、白血球細胞をゼロに近づく位、抗癌剤で殺し、白血球数が最低になる頃から白血球を増やす注射ノイトロジンを打ち始めて、先に正常な白血球細胞を増やそうとしていた。先生はハッキリとは言われなかったが、白血球の減りが悪そうなニュアンスの事を言っておられた。Aコースでの私の最低値は200個なのだが、もっと減るそうである。そしてノイトロジンを打ち始めたのだが、今度は白血球数がなかなか増えず足踏みし、先生の様子から少し心配していたのだが、今日やっと白血球細胞が増え始めた。他の正常細胞も増えているようだ。
先生は、白血球数は700に増えてきたので良い感じだ、という。血小板は一見35,000から30,000に減少した様に思えるが、いつもなら3日も経てばまた血小板の輸血をしなければならない位(即ち20,000以下)に減っている時期なのに、30,000と減り方が少ない事から、これは血小板が作られ始めている、と考えるらしい。なるほど。
Bコースに移るタイミングは白血球数が3,000以上になった時を目安としているそうだが、その前にまたマルク(Mark:骨髄穿刺;bone marrow puncture)を行なって骨髄に悪い細胞がいないかどうかを調べるらしい。このマルクは治療の各コースが始まる前に毎回行なわれるそうだ。気が重いが確認の為には仕方が無い。
白血球が上手く増えていけば今週末か来週頭に次の治療過程であるBコースに移り、この増えた白血球細胞(正常な細胞とこれに遅れて増えてきていると予想される病気の細胞の両方)をもう一度ゼロ近くまで叩いて、正常な白血球が増えるのを待つ。これで白血病細胞が検出されなければ『寛解(remission)』という判定をもらえる状態(第一段階終了)になる、と話された。
Bコースは、Aコースの髄注(intrathecal injection、ルンバール(Lumbal:腰椎穿刺))で使ったメソトレキセート(Methotrexate)とキロサイド(Ara-C:Cylocide)という抗癌剤(anti-tumor agent)を4日間に渡って大量に点滴投与し、脳にも効かせるのが目的だと言う。Bコースでは白血球数はストンと下がり、ついでグングン上がってくる(増加する)らしい。
治療に採用されているHyper CVAD療法の原法(1998年?) (参考:資料1 、資料2)では、A&Bコースを1セットとして計4セット行なう方法で私の場合はこの原法でいく予定らしい。つまり、コース(course)を8回こなさなければいけないという事になる。先生やナースは8クール(Kur)と言う表現をしている。体力の無い人等は計3セットでおしまいにするなど、減らしたりするという。
私の場合、純粋な急性リンパ性白血病(acute lymphocytic leukemia;ALL)ではない為、完全な寛解(完全寛解:complete remission;CR)は難しく、また再発(recidivation、relapse、recurrence)した場合、再発時期にもよるが特に早い時期だと治療薬が効き難くなる可能性があり、第2寛解(再発後、再度寛解に達する状態)へ持っていける確率は低くなるので、寛解・地固め治療が終わったらリスク(risk)は非常に高くなるが、HLA(Human Leucocyte Antigen)の一致した次姉との骨髄移植(bone marrow transplantation;BMT)にすぐ移った方が良いという話である。また、入院時点での異常(白血病)細胞も多過ぎたのも、移植を早く勧める理由であると言う。
いずれにしても、治療はまだ初期段階で、まだまだ入院生活は続く事を改めて確認する結果となった。
2011/03/ 13 (日) 東北関東大震災、献血のご協力を!
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マグニチュード
9.0、世界史上4番目という未曾有の大地震が東北・関東地方で起こり、甚大な被害が出ており、大津波による、目を覆いたくなる様な被害には、ただただ、被災者の皆様のご無事を祈る他ありません。
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