2007-04-12

2006-04-11 (火) 肛門痛について

 朝、丸一日おいて便通(bowel movement)あり、ほっとする。このところ、排便(defecation)しなくても抗癌治療開始以降は肛門(anus)が痛くて困っていた。治療が始まって、一度排便時にちょっと切れたかなぁと思った事があった。通常ならすぐに治るところなので気にもしていなかったが、今回は治らず、化学療法(chemotherapy)が進んで白血球(WBC;white blood cell)の少ない状態(200個位)が続くにつれ、次第に肛門が怪しい状態になり、以前ごく稀に起こしたひどい痔(hemorrhoids;piles)の時の様な痛みが一日中ある様になった。

 化学療法開始以降、しびれとかで頬を触ってみてもごく軽くだが麻痺(paralysis)した感じやし、舌もしびれ、脱皮でもするのじゃないかと思う位、口の中の皮がめくれたりし、腕等の皮膚にも自分の皮膚なのに違和感を感じている。これとある意味同様な感覚で、肛門の皮膚も自分の皮膚でない様な感覚で、しかも全然“力(りき)”が無く、ふにゃふにゃな状態なのに、炎症(inflammation)を起こしてパンパンに腫れ上がってしまっている。

 先生に聞くと、白血病(leukemia)の治療の最中に、痔の症状を訴える人は多いという。肛門のちょっとした傷を治すのは白血球の仕事なのだが、その白血球を治療でひたすらゼロに近付けている最中なので、傷を治すだけの数が足りず、炎症を起こすのだそうだ。のどの痛みも同様で、今迄知らずにいたが、白血球がそんなに体をマメマメと守ってきてくれたのかと、身をもって感心した。しかし、痛いものは痛い。

 ずっと我慢していたが、ただれてきたのか、触れるだけでもひどく痛む様になったので、何か適当な塗り薬はないかと軟膏(ointment;unguentum;unction)を頼んだのが4月8日。するとこの日からナースや先生が来るたびに肛門の具合ばかり毎回毎回聞いてくるので難儀する。というか、一度誰かが聞いたらみんなにその日の状況を分かる様にでもしておいて欲しいと思うのに、判で押した様に来る人来る人に同じ事を聞かれうんざりするし、いい加減腹立たしく思う位になる。いずれ4人部屋に戻った時この調子で聞かれるとしたら、「○○さん、今日は、痔の具合はどうですか」と聞かれている様なものだから、たまったものではない。

 軟膏(強力ポステリザン軟膏)は排便後に一回だけ使用したのみで、残り数回分は残っている状態である。肛門は一日中じんわりと痛い感じなのだが、4月11日にナースのKNさんがその件について説明してくれた。それによると、この治療で患者さんの中には肛門の痛みがひどくなって手術(operation;surgery)をしなければならなかった場合があるという。それから、この肛門の痛みというのは、のどの痛み(のどの粘膜が弱っている)と同様で、肛門側の粘膜(mucosa)が弱っていないかを心配しての質問であるという。つまり抗癌剤(anti-tumor agent)のうちで粘膜を傷付けてしまう副作用のあるものによって、のどから胃腸・大腸、肛門に至るまで(一本に繋がっている)の粘膜系がやられてしまうのでそこからの感染(infection)等を注意しなければならないのだという。この説明を受けてようやく納得した。しかし、理解は出来ても、こう毎回みんなに肛門の具合を聞かれるのはなんともかなわない。

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