KB先生より、次姉とHLAの型が完全一致したという報告を受けた。次姉は今後ドナー(donor)としての適性検査・健康診断(medical examination)・心電図(electrocardiogram;ECG)・レントゲン写真(an X-ray (photograph))等色々受けて審査に諮られるという。しかし、先ずは私自身が寛解(remission)になるのが先決という。ごもっとも。早速家へ連絡すると、長姉はすでに昨夜、KB先生から次姉へ連絡があったので知っていたという。母もこの事を知って涙を流して喜んでくれたという。心配かけていたが、これで完治(complete recovery;complete cure)の可能性が出てきた様に感じた。
私の治療の最終段階は骨髄移植(bone marrow transplantation;BMT)を受けるのが最善なのだと先生はいう。私が発病して入院後受けた骨髄検査のマルク(Mark:骨髄穿刺;bone marrow puncture)は局所麻酔(local anesthesia;regional anesthesia)で胸の真ん中から採られ、非常に辛かった。骨髄移植の場合、全身麻酔(general anesthesia)されたドナーの臀部の骨から数箇所に分けて骨髄を採取し、患者はその骨髄液を輸血(blood transfusion)の様に血管に点滴で入れていくそうだ。
この骨髄移植を出来るだけ安全に行なう為には、HLAの型が同じかどうかが重要な問題となってくる。このHLA (Human Leucocyte Antigen) とは白血球(WBC;white blood cell)の血液型で、遺伝子の座(gene locus)は大きく分けてクラスIとクラスIIに分けられ、クラスIにA座・B座・C座、クラスIIにDR座・DQ座・DP座があり、それらが更に多数の型に分かれている組織適合性抗原(histocompatibility antigen)の一つであるそうだ。HLAの型はこれらの組み合わせによって出来る為、赤血球の血液型であるABO型(A・B・O・ABやRh+等)とは違って、HLAの型は膨大な数になる。骨髄移植の時は、このHLAの型のうち、A座・B座・DR座にそれぞれ2つある合計6つの座が一致している事が望まれる。
この白血球の型が一致していないと、せっかく移植しても、移植したドナーの骨髄(白血球)が患者の白血球(等)を敵とみなして攻撃し始めてしまう事になってしまう。これら全てが一致する確率は兄弟姉妹で4分の1、骨髄バンクからだと一致する確率は非常に低くなるという。このHLAが次姉と6座とも完全一致したのである。ちなみに長姉とは1座も一致しなかったそうである。(5座一致、4座一致で移植するケースもある。この場合は、リスクはあるが別の治療効果を期待する事が出来るのだそうだ。しかし私の場合完全一致なのだからと、この説明は省略されてしまった。 ※[参考]GVL効果(graft-versus-leukemia effect) ドナーの造血細胞が腫瘍を攻撃する事による抗腫瘍効果)
ところで次姉は3~4日程前、ドナーになる事について『最初は少しビビったけど、もう、何の迷いもない』とメールで送ってきた。これを読んだ時初めて、ああ、怖いんだ、という事を知らされた。自分が骨髄を提供する逆の立場になった場合、どうなんだろうか? どんな風にされるのかパンフレットを見てもやはり実感としては良く分からないだろうから、きっと不安を感じるだろう。『結論は出ない』と書く一方で『迷い』はもうないと改めてメールを送ってきてくれる。そして次姉が持つ強運を全て私に送るとメールで励ましてくれる。次姉に感謝、私の為に骨髄を分けてくれるって言ってくれてありがとう。
夜、ネット通信出来る様になったパソコンを使い、次姉に、いずれ来るであろう骨髄移植の時は宜しくお願いしますという事と、それまでは無理して遠路、車で私の見舞いには来なくて良いから、まだ小学生の息子と家族との時間を大切にして下さいと、お礼とお願いのメールをする。次姉は子供が生まれた時、男の子だから母親になつくのは小学生の頃までだろうし、その時までせいぜい一杯愛情注いであげる、といった事を言っていたからだ。
2011/03/ 13 (日) 東北関東大震災、献血のご協力を!
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マグニチュード
9.0、世界史上4番目という未曾有の大地震が東北・関東地方で起こり、甚大な被害が出ており、大津波による、目を覆いたくなる様な被害には、ただただ、被災者の皆様のご無事を祈る他ありません。
・ 震災直後の日本全国の震度(気象庁)
・ 三陸沖津波観測情報(気象庁3月11日15時25分)
・ ...
13 年前
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