2008-08-06

IVHカテーテルの形状詳細

 前回、『IVHカテーテル(CVカテーテル)挿入法について』を書いたので、今回は、一部重複する所もあるが、自分の入院中に使用されていたIVHカテーテル(intravenous hyperalimentation catheter、中心静脈カテーテル)の形状について、自分なりに調べたり観察したりして詳しくまとめた結果を、写真を添えて残しておこうと思う。私の場合は、カテーテルを右鎖骨下静脈(subclavian vein)に挿入されていたので、おおむね、その前提でまとめる(※各写真をクリックすると少し大きな写真が見られる)。※今回の説明文は非常に長いので、もし闘病中の方なら、私自身入院中、文字を読むだけでも非常に体力を消耗してしまった経験があるので、斜め読み程度にして、どうぞ無理されます様に……

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 ここで紹介する写真のIVHカテーテルは、点滴する口が2つある、2叉に分かれたダブル・ルーメン(lumen)タイプである。形状から、アロー社製の中心静脈カテーテルと思われる。カテーテルは、この他に(アロウ社製のものでは)ルーメンが1つのもの、3つのもの、4つのものがある様だ。以下に説明する部分で、アロウ社での説明をもとに各部位の説明をするので、もしかしたら、製造元が違うと部位の名称(呼称)も少し違うかもしれない事にご注意願いたい。

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 まず、写真①で全体像を見ていこう。後半で個別に、もう少し詳しく説明をしていく。

・ 写真①左半分の2叉に分かれたものから白色カテーテルの、先端が青色で細くなっている部分(ブルーチップ)の所までがIVHカテーテルである(写真②)。
 
・ 写真①右半分に見える2つの透明な管(カテーテル)は、IVHカテーテルを実際に点滴に繋ぐ為の中継の管で、“延長カテーテル”とナースは呼んでいた。末端の水色の部分に、点滴の管を連結出来る様になっている(写真⑪、⑫)

・ 写真①左側に見える白色カテーテル(管)先端の、ブルーチップ(tip;先端)の所が、カテーテルの先端で、心臓の近くに留置されていた部分にあたる(写真③~⑥)。

・ 写真①左の白色カテーテルの途中に、青色のハネ(カテーテルクランプ)が付いているが(写真②、⑧)、これは、カテーテルが抜けない様に、皮膚に縫い付けて固定する部分である。つまりそこから先端までが体内に挿入されていた部分になる(写真⑦)。

・ これはダブル・ルーメンタイプなので、写真(①、②)では一見、2本のカテーテルが、一本の白色のカテーテルに合流している様に見えるが、実は、白色カテーテルの中では先端の方まで、2本の管に分かれており、血流に達する最後まで合流する事が無い様に作られている。そして白色カテーテル内の2本の管の直径(太さ)はそれぞれ違っている(これは入院中に先生に質問して教えて貰った事なので、実際にこの白色カテーテル部分の横断面を見て確かめてはいないのだが……)。同時に2種類以上点滴する場合等は、点滴の内容によって、直径の太い方を使うか、或いは細い方に点滴を繋ぐか、使い分けたりする。

・ 写真①の左中央に茶色のハネの部分(ジャンクションクランプ、写真⑦左下)があり、青色のカテーテルクランプと同様、穴が2つ空いているのが見えるが、私の場合(右鎖骨下静脈挿入)、皮膚に縫い止めたのは、ブルークランプの所のみであった。

・ 茶色のジャンクションクランプの所で、白色カテーテルは2本の透明な管(カテーテル)に分かれている。その先には茶色のハブ、又は白色のハブがあり、それぞれに延長カテーテル(写真①右半分に2つ見える)を繋いで、点滴ルートを2本確保している(写真①)。ハブ(hub)とは、管(カテーテル)と管(カテーテル)をつなぐ部分と考えたらよいだろう。

・ 写真①で、IVHカテーテルが延長カテーテルに連結している繋ぎ目、即ちハブが、写真①上の方が茶色(写真②上)、写真①下は白色(写真②右)になっているが、この色によってカテーテルの直径(太さ)を見分けられる様になっている。このカテーテルでは、茶色のハブ側の方が太い。

・ 写真①右の、延長カテーテル末端近くの管に通されている、青色のクリップの様なものは、カテーテルストッパー(写真⑮)で、点滴時は写真①の様に解放状態にし、点滴のない時は、このストッパーを閉じて、カテーテル内の液が漏れない様にしている。

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 次に、各部を詳しく見ていこう。

・ 写真②は、私に使われていたもの、即ち使用済みのものなので、文字はよく読み取れないとは思うが、2叉に分かれた、IVHカテーテルと延長カテーテルを繋ぐハブが白色の方(写真②右)の、透明な管の中央には、[proximal 18GA]と書かれている。

・ ハブが茶色の方(写真②上)の管には[distal 14GA]と印字されている。

・ 目安として、写真②で、先端のブルーチップから青色でハネのあるカテーテルクランプの所までが、体内(の血管内)に挿入されていた部分で、先端のブルーチップの所が、一番心臓に近い所にある、という位置関係になっている。

・ proximalとは近位という意味で、より点滴側に近い位置(皮膚寄りで心臓からは遠い位置)に、点滴の出口の穴(port;ポート)が血管内に空いている事を示す(穴部分の拡大は写真③、⑤)。近位の穴は、カテーテルの側面に空いている。18GAとは白色カテーテル内での管の径を表す(細い)。

・ distalとは遠位という意味で、proximalよりも遠い所、即ち最も心臓寄りに点滴の出口の穴(ポート)が空いている事を示す。写真には写っていないが、ブルーチップの先端部分に穴が空いている。更にこの側面にも、もう一つ穴が空いている(側面の穴部分の拡大は写真④、⑥)。14GAとはカテーテルの径を表し、白色ハブ側の18GAよりも径が太い。ちなみに、この数字が小さくなる程、径は太くなる。

・ 2つ以上の点滴を同時にする時、点滴の内容(種類)によって、カテーテルの太さによる使い分けがあった。抗癌剤(anti-tumor agent)は必ず、太い径の茶色のルートから行われ、赤血球(RBC:red blood cell)や血小板(PLT:platelet)の点滴も太いルートから、そして、骨髄移植(bone marrow transplantation;BMT)の時の骨髄液(bone marrow aspirate)も茶色の太いルートから行われた。

・ 実際に穴(ポート)の形を見ると、側面のポート(出口の穴)の大きさは、必ずしもカテーテル(管)の直径と一致しているとは限らない様だ。写真③~⑥にポート(穴)の拡大写真を載せたが、ブルーチップ先端の穴は写っていないが、遠位では側面に丸い穴(ポート)が空いているのに対し、近位では楕円形のポート(穴)で、遠位と比べてやや大きい。

・ 長い入院中、次第にカテーテルの通りが悪くなる事がままあるが、ナースや先生によると、考えられる原因の一つには、実際にカテーテル内が何かで詰まってきて流れが悪くなったからというもの、そしてもう一つは、特に近位の場合だが、穴(ポート)が側面にある為、カテーテルが血管内壁にぶつかって丁度この穴を塞いでしまっているのではないか、というものであった。後者が原因の場合、患者本人が体や胸、腕等をわざとぐるぐる動かしてみたりすると、急に点滴の流れが良くなるという事があるそうだ。

・ 私に使用された2ルーメンタイプのカテーテルでは、遠位側の穴(ポート)はブルーチップの先端と管の側面の2か所に穴が空いていたが、ネットで見つけた説明書によると、先端に1つだけ穴が空いているタイプもあるらしい。3ルーメンタイプの場合は、遠位の穴(ポート)は先端のみ、近位はここで紹介した近位の穴と同じ位置、そして中間の所(即ち、紹介しているカテーテルの遠位側面にある第二の穴の所)は、3つ目の点滴ルートの穴となる様に作られている様である。

・ お気づきの方もおられると思うが、IVHカテーテル側面のこれら二つの穴は同一線上(同一面上)には無く、近位と遠位の穴は互いに180度反対側の裏面に存在しているので、両方の穴を同時に写真に収める事が出来ない(写真③と④、⑤と⑥)。

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 余談になるが、このIVHカテーテル(CVカテーテル(中心静脈カテーテル:central vein catheter)とも言う)を抜く事になった時、以前、先生から訊いていたIVHの先端構造を実際にこの目で確かめる事が出来るという思いから、担当医に「抜いたIVHを記念に下さい」と言って、本当に貰ってしまった。カテーテルの先は抜いたばかりなので、当然、自分の血で汚れている。個室だったので、自分でせっせとカテーテルの洗浄をしながら、先生から訊いた話では、遠位は先端に穴が空いていると訊いていたが、それ以外にもう一つ、側面にも穴が空いている事等を発見したりしていた。

 カテーテルの洗浄には、以前ナースに頼んで、使用済みの注射器(syringe)を貰っていたので、それを利用してカテーテル内を念入りに洗浄した。この注射器は、ヘパリン(heparin)という、カテーテル内の液を清浄にする(固まらない様にする)為の液を注入する『へパ・フラッシュ(とナースは言っていた)』(点滴のない日には毎日行われた)の時に、毎回使い捨てにされていたもので、どうせ捨てるのならと、使用済みの注射器を貰ったものである。※抗癌剤と違って、へパリンは体に安全なものだったので、貰っても良いと考え、貰った後はすぐに洗浄して取って置いた注射器である。

 しかし、どうしても血液を洗い流せない部分があった。それは、近位(proximal)の穴(ポート)から遠位(distal)迄の部分で、血液が残ったままであった。根気良く洗っているうちに、どうやら、カテーテルの近位は穴の所で終わっているのではなく、その近位の穴から遠位迄が盲管状になっている為、そこに入り込んでしまった血液が洗い流せないのだという事が分かった。量としてはごく少量だろうが、(素人感覚で考えると) 感染(infection)等に気を付けなければならないだろうに、血液が淀んだ部分(即ち盲管部)が存在していいのかと、ちょっと驚きであった(改善出来ないのかとアロー社に言い所だが……)。

 先生が回診(round)に来られた時に、早速、カテーテルにの遠位の穴は2つあった事と、近位側に盲管が存在する事を、洗ったIVHカテーテルを見せながら話してみた。先生は、普段、IVHカテーテルの挿入を行なう事はあっても、カテーテルの先端を間近で見るのは初めてらしく、興味深く眺めておられたのを覚えている。

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 さて、次に、カテーテルを皮膚に縫い付けて止める為の、青色のハネ(カテーテルクランプ)部分を見ていこう(写真⑦、⑧)。

 青いクランプ(clamp)は取り外せて、その下にもう一つ白いクランプがカテーテルを保持している。青クランプと白クランプを2枚重ねた状態で、皮膚に固定する。写真⑦・⑧は青クランプを外し、ひっくり返した様子である。このIVHカテーテルを抜いた時に、自分で洗ったので、クランプの位置は若干ずれているが、だいたいこの写真のクランプの位置から先端迄が、心臓に向けて挿入されていた部分にあたる。

 前回の続きになるが、『IVH挿入マニュアル』を読むと、挿入するカテーテルの長さは、右鎖骨下静脈(subclavian vein)穿刺で13~15cmである。右内頸静脈(internal jugular vein)穿刺では、穿刺(paracentesis;puncture)する部位により異なり、胸鎖乳突筋(sternocleidomastoid)前縁中央からのアプローチで13~15cm、小鎖骨上窩の頂点からで11~13cmを指標とするらしい。また、大腿静脈(femoral vein;venae femoralis)からのカテーテル挿入の場合、成人で40~50cm位だとか。。。

 挿入した長さが分かる様に、カテーテルにはメモリが打ってあり、先端のブルーチップから初めにある黒の一本線の所迄が10cm、白色クランプあたりの[15]と刻印されている所が、15cmの長さ、15cm以降は4つ黒い点があるが、この間隔は1cm、茶色のジャンクションクランプ手前の黒二重線迄で20cmとなっている(写真⑧)。

 参考までに、私のカテーテル挿入状態(写真⑨)も載せておく。白カテーテルにある二重線や、黒の点のある位置から見ると、胸の中に挿入されたIVHカテーテルの長さは15cm位になっているのが分かる。一度、挿入時のレントゲン写真(an X-ray (photograph)を見せて貰った事があるが、右鎖骨下から英語大文字の「 J 」を丁度逆さにした様な形で、心臓のすぐそばまで挿入されていたのを覚えている。

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 また話を脱線するが、この写真⑨は、入院中、IVHカテーテルを抜く時に、一度だけ長姉が居合わせた事があり、その時にこの記録を残そうと、急に思い立ち、姉にカメラで撮影してと頼んだ時のものだ。あいにくこの日カメラを持ってきていなかった姉は、「うわぁ~~、怖い……」と言いつつ、携帯電話のカメラで撮影してくれた。

 この写真⑨では、右鎖骨下を撮影しており、私は仰向けで寝ている。頭部は写真の左斜め上の方、少々右肩(写真で言うと左側が右肩にあたる)が斜め下位の角度で写っている。チェック柄の布はその時着ていたYシャツで、右肩が隠れている感じである。この病院では、イソジン(Isodine)を消毒液としても使用している為、挿入口を中心に、消毒(disinfection)した所が茶色くなっている。普段はこの消毒後、すぐに、清浄で大きく四角いガーゼで、挿入部(ブルークランプ部分)・茶色のジャンクションクランプ部分全体を覆い、テープで止めていたので(要するに外気に直接触れない様に、ばい菌が入らない様にしている)、自分でもゆっくりと見た事は無かった。

 撮影日を見ると、母が亡くなってすぐの日付である。その1ケ月半位前の外出・外泊許可で帰宅した時、母の異変に気付き(詳しくは「生亜紫路2006」の『2006-07-21 (金) 外出、母の異変』)、入院して検査して貰った結果、誰もが想定だにしなかった末期の癌が母の体に発見されたのだった。母はホスピスに転院し、治療中で身動きの取れない私は、化学療法(chemotherapy)のクール(Kur)を終えて、やっと貰えた外泊許可(exeat;overnight)で、無理して、臨終が近かった母に最期のお別れをする為に会いに行き、その後ひどい肺炎(pneumonia)を起こした頃のものである。肺炎を起こした決定的な原因が分からないまま、抗生剤(antibiotic)の治療が続けられ、その間に母は天に召され、私は肺炎等の更なる悪化を防ぐ為にと、念の為にIVHカテーテルを抜く事になった日付である。写真を見る限り、カテーテルを止めていた痕等が、ブルークランプのまわりに見られる事より、2度目のカテーテル挿入の状態であろう。

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 話を戻すが、今度は、カテーテルと点滴をつなぐ延長カテーテルについて、みていこう。全体像を写した写真①に見られるIVHコネクタ(延長カテーテル)については、『生亜紫路2006』の『2006-07-11 (火) Aコース(3回目) 07日目 キロサイドのルンバール』にも少し説明しているので、それを参照して貰うとして、ここでは、もう一つ、違うタイプの延長カテーテルを紹介しよう(写真⑩)。

 私に付けられていたカテーテルは2ルーメンのものであったが、点滴を同時に3種類以上しなければならない時はどうするのだろうか、3ルーメンとか4ルーメンのカテーテルに挿入し直すのだろうか!? 三方活栓を利用するという方法もあるかもしれないが、私の場合は写真⑩の様な“延長カテーテル”を更に継ぎ足して貰っていた。

 詳しく見ていこう。 まず、写真⑩の水色端側(写真中央右下;ここではメイン・コネクタと名付ける事にする)は点滴に繋ぐ面(コネクタ面)で、写真①の右半分にあるのと同じ形状をしている。写真①と違って、写真⑩の延長カテーテルには、この水色の繋ぐ面(コネクタ面)と同じ形のものが、カテーテルの中央にもある(ここではサブ・コネクタと名付ける事にする)。これによって、1つしかコネクタ面がなかった1本のルートを、2種類同時点滴可能なカテーテルに変える事が出来る。但し、メイン・サブの両方のコネクタを同時に使う時は、点滴する2種類の液が互いに混じりあっても大丈夫なものを選ばなければならない。そして、同時に点滴された液は混合した状態でIVHカテーテルへと流れていく事になる。

 写真⑩の左下、水色のコネクタ面とは反対側の端末は、透明な繋ぎ部(写真⑪左)となっているが、この形状は、水色のコネクタ面と繋げる様になっている(写真⑪、⑫)。点滴を繋ぐ時も、点滴からの管の先端はこの透明な部分と同じ形状をしていた様に思う。

 延長カテーテル水色のコネクタ面(写真⑪右)で、カテーテルと接続する部分は、中央の白っぽく丸い所で、見え難いかもしれないが、縦一本に切れ目が入っている。この状態ではカテーテル内の液は漏れない構造になっており、そこに写真⑪左の透明部分と同じ形状のコネクタを押し込むと、管が一本に繋がり(写真⑫)、点滴が開始出来る。そして両方のコネクタが外れない様に、押し込んだ後は少し回してカチッと止める様になっていた。

 時々、どちらかのコネクタの不具合から、点滴の液が漏れていた事があったが、漏れを見つけたら直ぐにナースに連絡を取って報告したものだった。点滴によっては、特に抗癌剤等だったら、皮膚に触れると炎症(inflammation)を起こしたりする事等があるからである。

 この水色の点滴口(コネクタ面)は、点滴に使用するほか、何か注射が必要になった場合も、わざわざ注射針を腕に刺す事なく、先生方はここから注入していた。水色コネクタ中央の切れ目に注射器の先端を押し込むと、液漏れする事なく先端だけ管の中に突っ込む事が出来、引き抜くと、元通りに閉じる。急な発熱(pyrexia、fever)等で緊急採血(血液培養)が必要になった時は、腕と、ここ(IVHルート)からの計2か所の採血があった。入院中に貰って来た注射器を使って、そのイメージ写真を、写真⑬、⑭に載せておく。写真中の注射器の近くに、白いものを置いてあるが、これはへパリン液の入った注射器の蓋で、入院後半からこのキャップはねじ込み方式にデザインが変更されていた。

 参考迄に、写真⑨でIVHを抜かれたのは、IVHの先端(出口)付近で、何らかの原因で菌が繁殖する事もあり、そうなるとIVH自体が菌の繁殖源になるので、その危険性も避ける為にと抜いてみる事になったのだった。そして、そのIVHの先端は、血液培養の検査に回された(抜いたばかりで血だらけのIVHの先端をハサミで切って、検査用容器に回収していた)のだが、結局、そこから菌は検出されなかったと数日後教えて貰った。抜いて検査しなければ結果が分からない事は理解してはいたが、何も菌が検出されなかったのに抜いてしまったので、またカテーテル挿入をして貰わなければならなくなった事に、内心ため息が出たものだった。血液培養について詳しく知りたい方は、『2008/05/03 (祝) 血液培養について』をご参照頂きたい。

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 最後に、写真①や⑪で、水色コネクタの近くの管に、青いものが写っているが、これはカテーテルのストッパーである(写真⑮)。カテーテルの太さによって、大・小あり、色違いの白いのもあった(写真⑮)。写真では白色のものは一部私が緑色のペンで色を塗ってしまっているが、本当なら真白である。点滴に繋いだりしない限り、水色のコネクタから内部の液は漏れてはこないが、普段点滴のない時は、安全の為、更にこのストッパーで管を挟んで止める様になっている。

 カテーテルはこのストッパーの長軸方向の穴に通っており、丁度私が緑で色を付けた部分を両方から指で挟むと、パチッとかみ合い、その間を通っているカテーテルの管は押しつぶされる形になるので、内部の液の動きを止めるというものだ。

 点滴液を、手動で落下(点滴)させる時等は、このストッパーで取り敢えず中止する事が出来るが、装置を使い機械的に点滴液を押し流す場合、たまにナースがこのストッパーを外し忘れる事があった。装置を使って機械的に点滴を流すと、ストッパーを止めた状態でもちゃんと流れてしまうので、ナースもストッパーを外し忘れた事に気が付かない(要するに解除し忘れる)事がある様だ。

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 参考までに、普段点滴のない時、このIVHカテーテルは水色末端(繋ぎ口)が雑菌等に触れない様に、水色のコネクタ部分をカーゼでくるんでゴムで止めている。胸から出たカテーテルの末端はガーゼにくるまれゴロゴロしていて、ぶら下げるととても嫌な重みが挿入口にかかってくる。そこで、入院中はTシャツではなく、胸ポケット付きの前開きのパジャマかYシャツを着て、ガーゼでくるんだカテーテル末端は胸ポケットに入れていた。

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 長くなってしまったが、以上、こんな感じである。

 その他、IVHにまつわるトラブルや体験談等、入院中の出来事を知りたい方は、『生亜紫路2006』の右サイドにある【ラベル:IVH】をクリックされると、色々と出てくるので、ご参照下さい。


尚、今回は、これと同じ記事を、退院後の通院記録他、現在進行形のもう一つのブログ『生亜紫路』にも載せている。

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